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食卓に「おいしい」と「安全」を届けたい
食卓に「おいしい」と「安全」を届けたい
田中 理紗 さん(農食環境学群 食と健康学類 4年)
食と健康学類では、実学教育を通して、食資源である農畜水産物、微生物等の特性や機能、加工・製造・分析技術を学ぶとともに、食品流通やマーケット調査技術をもとにした食品開発などにも触れ、得られた食品科学・食品流通の知識・技術を生かし「食と健康」のプロフェッショナルとして、人々の食生活に貢献できる人材を養成している。今回は食と健康学類4年の田中理紗さんに同校に入学したきっかけ、大学生活、将来の夢などについて話を聞いた。
乳科学研究室でのチーズづくりの様子
牛乳・乳製品の成分解析や品質開発に携わりたい
田中理紗さんは、将来、乳製品に関わる仕事に就きたいという思いがあり、酪農学園大学への進学を決めた一番の理由は同校の乳科学研究室の存在だったという。「小さい頃から牛乳と乳製品が好きで、牛乳は1日1ℓくらい飲んでいましたし、チーズはブルーチーズなどの青カビ系や白カビ系といった、ちょっと癖のあるタイプが好きでした。いろいろな牛乳を飲んだり、チーズを食べているうちに、牛乳や乳製品について学びたいと思うようになりました」。子どもでブルーチーズなどの癖のあるチーズが好きというのはちょっと珍しいと思われるが、子どもの頃、隣に住んでいた祖父がワインと一緒に癖の強いタイプのチーズを好んで食べていたのがきっかけかもしれないと話す。
大学1、2年生では主に基礎を学び、3年生になると研究室に配属され、研究室ごとに専門特化したテーマについて学び・研究することになる。念願の乳科学研究室に配属された田中さんの研究テーマは「チーズとビフィズス菌に関する研究」とのことだ。「主にカマンベールチーズにビフィズス菌を加えた白カビチーズを製造しているのですが、チーズは熟成の最中にアンモニアが発生してしまうため、食べるとき臭いが強く感じたり、舌がピリッとしたりするのです。しかし、ビフィズス菌を加えるとアンモニアの発生が抑えられ、癖のある臭いや食感が緩和するのではないかということを実験しています」と話す。本人は癖のあるチーズが好きだというが、研究では癖のないチーズ作りに取り組んでいる理由は何か?それは将来の目標に通じることかもしれない。と言うのは、現在、就活中でもあるという田中さんが卒業後の就職先として希望しているのが、生乳や乳製品の成分解析や品質管理といった分野だからだ。「乳製品の開発・製造よりも、乳製品をお客様に届けるうえでの安全性といった部分に関わりたいと思っているのです。自分が好きな牛乳や乳製品のおいしさをより多くの人に、より安全に届けたい。そして、もっと好きになってもらいたいというのが私の目標です」。
農業と酪農、食品の製造から販売までを実践的に学ぶ
4年生となった田中さんに、1年生から3年生までを振り返ってもらった。授業では、農業に関して実践的に学ぶ内容から、牛舎での搾乳や他の牧場での羊の毛刈り、豚の世話や生まれたての子豚を抱かせてもらうなど、普通に生活している中ではなかなか経験できないようなことが体験できたとのこと。食品のもととなる生き物に直に接することで、そのありがたみを実感できたことは大きいと話してくれた。
授業以外では、オープンキャンパスのスタッフとしての活動が思い出深く、「私も高校生の時にオープンキャンパスに参加して、スタッフの皆さんに優しく接していただき、親身になって相談にも乗っていただいたことは思い出になっています。実は昨年のオープンキャンパスに参加され、一緒に校内見学を回った生徒さんが今年入学してくれたのです。しかもオープンキャンパスのスタッフとして活動してくれることにもなり、そういう出会いがあるのもオープンキャンパスならではなので、スタッフとしての活動も頑張ってきて良かったと思っています」と話す。
また、田中さんが所属する乳科学研究室では伝統的に毎年7月初めに開催される学園祭「白樺祭」でのアイスクリームとソフトクリームの製造・販売を行っており、これも忘れられない思い出と話す。「学生が主体的に行うもので、しかも人が食べる物を提供するわけですから緊張感もすごくありました。しかも昨年は、2日間ともすごく暑かったので、アイスが溶けてしまったり、ソフトクリームがなかなか固まらず、暑い中、たくさんのお客さんに並んで待たせてしまい、とても申し訳なかったと思っています。今年は3年生の時から作って熟成させてきたゴーダチーズを販売するのですが、ちょうど今、その製造と、販売するために必要な菌検査などで忙しくしている最中です(5月22日取材時現在)」と、忙しさと大変さもありつつ、楽しく取り組んでいる様子もうかがえた。
生乳などの成分解析を行っている様子
趣味と実益も兼ね、牛乳と乳製品を巡る旅は続く
田中さんにとって、今年は大学生活最後の1年となる。卒業して社会人になる前に、何かやり残したことはないかと聞いてみた。「あえて言うなら、旅行でしょうか」。実は、田中さんが高校に入学したのは2020年の春。新型コロナが発生し、緊急事態宣言が発令された、まさにコロナ禍だった。「高校では入学式も修学旅行もありませんでした。大学生になってからも大きな旅行には行けていないので、最後の年くらいは、という憧れはありますね」。もともと旅行は好きで、旅行先で「ご当地牛乳」を買って飲み比べするのも楽しみの一つだった。コロナ前は、地域のブランド牛乳を目当てに旅行計画を立てることもあったという。
北海道は大手乳業メーカーをはじめ、地域ごとに多くの牧場やチーズ工房でさまざまなブランド牛乳やチーズが作られている。田中さんの乳科学に対する探求心を満たしてくれることも大いに期待できるだろう。これからも牛乳・乳製品の飲み・食べ比べという楽しい旅を続けてほしい。
(月刊ISM2026年8月号掲載記事をもとに制作)
【参考】関連ページ
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年7月)
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◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年6月)
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◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年5月)
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農食環境学群 食と健康学類 管理栄養士コース 2年 新井 愛仁花 さん
https://www.rakuno.ac.jp/45602.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年4月)
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目標は全日本学生馬術大会団体3位入賞〜「馬術部」を訪ねて~
馬術部 主将 本村 陸 さん(獣医学群 獣医学類 2年)
https://www.rakuno.ac.jp/44582.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2026年1・2月)
「全日本ホルスタイン共進会」優等賞入賞〜「乳牛研究会」を訪ねて~
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◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年12月)
「紆余曲折を経て 〜「夢」を実現させるための道のり〜」
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https://www.rakuno.ac.jp/43598.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年11月)
「野生動物生態研究会 〜野幌の身近な自然に目を向けて〜」
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https://www.rakuno.ac.jp/43362.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年9・10月)
「人と動物が共生できる世界」を目指して
農食環境学群 環境共生学類 2年 家入 萌さん
https://www.rakuno.ac.jp/42987.html
◆Featured People ― 学び、挑む、学生たち ―(2025年8月)
「経験と出会いに感謝!「人の心」がわかる農業高校教師を目指して奮闘中!」
農食環境学群 循環農学類 2年 村井 聡一郎さん
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「競走馬の安楽死を知って獣医の道を選択した」
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